「広い心」ってどんな心? p4cで考えました。
令和2年に入って初めてのp4cのテーマは「広い心」でした。事前に一人一人が作った「問い」を投票した結果,「めっちゃ疲れてて電車乗っている時,席をゆずれる?」となり,この問いについて話し合いました。
初めは「絶対ゆずる」「お年寄りやけがをしている人ならゆずれる」「ほんとに疲れていたら譲れない」といった,ゆずる・ゆずらないの行為の話でしたが,「ゆずらないと罪悪感が残る」「ゆずらないと自分の心が狭く感じてしまう」等の,内面についての話に発展していき,さらには「人への行為は,いずれ自分に返ってくる」「人とつながらなければ生きていけないのだから,他人には広い心で接することが必要」といった,自分だけでなく人間関係にまで発展していきました。また「自分は心が狭いので,いつも試合に負けてしまう。自分の心が自分に返ってくることを感じた。」といった,自分の内面の弱さまで考えた生徒もいました。普段のクラスの授業ではなかなか出てこない生徒の本音を聞くことができ,この全校p4cの効果が出てきていることを感じました。
今回のp4cは,ICTを活用して進めました。事前にテーマを提示し,そのテーマについての個々に「問い」をたて,みんなで共有するとともに,どの「問い」で話し合いたいか,投票まで行いました。また,p4c後には,感想や思ったことなどを自由に書き込み,これも共有し,その後いつでも振り返り,自分の考えを書くことができるようにしました。自分たちの話し合いが広がり深まる様子を可視化することで,いつでも振り返り考える環境を作ろうとしたものです。まだまだ始まったばかりの実践ですが,継続して行うことで,子供たちに考える力をつけることができればと思っています。今後の発展が楽しみです。
実は,今日のp4cの様子は,NHK eテレのクルーが撮影をしてくださいました。来週には小学校のp4cの様子を撮影することになっています。どのような番組になるのか楽しみです。